占いの種別について

元来占い師は、複数の占術を併用してひとつの占断を下すことが好ましいとされ、伝統的には命術(めいじゅつ)、卜術(ぼくじゅつ)、相術(そうじゅつ)の三術を併用して使用することが本流とされていました。まずは、この三系統の占いを紹介します。

 

  • 命術(めいじゅつ):生年月日を使って占断する。西洋占星術、気学、四柱推命学、紫微斗数、算命学など。いつどこで生まれたのかという数値的な情報をもとに、その人のパーソナリティ、人生傾向を占う。

西洋占星術、四柱推命学、紫微斗数、算命学職業

 

  • 相術(そうじゅつ):人相、手相、家相など「相」で占断するもの。風水は地域相の一種、姓名判断は字画という相を見る相術の一種。

手相、人相、家相、風水、姓名判断 

 

  • 卜術(ぼくじゅつ):道具を使う占断。タロット、ルーン占い、メディスン・ホイール、アストロダイス、筮竹等。偶然性、自然の事象に答えを見出す。

タロット、周易、奇門遁甲

 

  • 命術とは?

生年月日を用いて占断を下すひとつの占法(せんぽう)です。

西洋占星術、九星、気学、四柱推命、紫微斗数、算命学、数秘術などが挙げられます。

占いを正式には「運勢鑑定」というように、まず人がそもそもどのような「運勢」をもって生まれているのか、ここが大変な肝、重要素なのです。個人の運勢を、生年月日をからひも解こうという占術です。

 

命術では主に、相談者の人生傾向、性格傾向、長所と短所、出会いと恋や結婚、適職など、総合的にひとりの人のあらゆることを丸っと見渡します。いわばその人を「解剖」し「分析」するためのものと言えるでしょう。

婚期や死期など人生における重要なできごとがいつ頃発生するのかといった人生の波、波の勢いがいつどのように上下するのか、人の運勢全般についてを占断することが大きな役割です。

 

今では占い師によっては「死期を占断するのはタブー」だとしている人もいます。しかし、古来より占術は国事や祭祀を占うためのものであり、一国の主としての王の命運はそのまま国と民の運命を左右するものとして、その生誕と死期は占断の対象とされてきたという歴史があります・・・伝統的には人間の死活問題をあつかうのが占いだったことは事実なのです。

 

このように、まず「ひとりの人間」を全体像を見通して、自分自身について新たな発見をしてもらえることが大前提となる占術です。

結果、どういう人間と相性がよいのかわるいのかと、「恋愛・結婚運」を論じることができ、また、2人の人間それぞれを命術で占断することで相性のよしあしを論じることができるわけですね。

 

 

  • 卜術(ぼくじゅつ)とは?

道具を用いて占断を下すひとつの占法です。

タロット、周易、断易、奇門遁甲、ルーンなどが挙げられます。

 

命術を補うサポート役をになうとされています。

たとえば、命術で占うにあたって、同じ生年月日の人なら同じ運勢なのか? という疑問がわきますね。しかしながら、異なる環境に生まれた別個の人間である以上、それぞれ唯一無二の運勢を持っているというのが西洋占星術の考え方になり、個別の環境やその人独自の問題に対して使われるのが卜術になります。

今いる環境が違えば、毎日の暮らしもつき合う人も直面する問題も変わってきます。「交際相手の気持ちがわからない」って悩みは占いの鉄板相談ですが、その人どこの誰とどんな恋をしているのかなんてことはもう個別のオリジナルのストーリー。

「彼の気持ちは?」「告白はしても大丈夫?」・・・卜術でていねいに質問を立てる=占的を立てながら、ひとつひとつ占断を下していきつつ、同時に占師は命術も使っているものです。

 

また、命術では「相性がよくない」とされた2人の人間でも、その障害を乗り越える方法を卜術にゆだねることができるのです。いわゆる危険を回避する術、これをになうのが卜術でもあります。

また、たとえば命術では運気がわるいとされている時期でも、人は勝負に出なければならないときがあるものです。その勝負にどうしたら勝てるか? 人生の戦略術、それが卜術です。古来、占術は戦法でもあり、国家間の争いにも用いられてきた道具でもあるのです。がしかし、争いは最後の手段でした。まずは国家の平安と調和について「どうしたらよいでしょうか」と神に問うための卜術だったのです。

 

熟達には時間がかかる卜術

人生の様々な局面で、人は壁にぶつかり、迷い、悩みます。その壁は、自分を変えて乗り越えるべき試練なのか、それともありのままの自分としてその壁を打破するべきなのか? そんな問いかけに応えてくれるのが卜術でもあります。タロットは人生の解釈学である、易は人生の指南書である、とも言われています。

ただ実際にタロット占いやルーン占いをやったことがある人はご存知の通り、その道具をいつ誰が繰り出すのかによって、出目がコロコロと変わってしまうことがありますね。便利な卜術で、今や手軽に購入もできますし簡単に扱えるように見えるのですが、実は使いこなすまでには長い年月が必要だったりもする分野なのです。それはもちろん、命術、相術、あらゆる占術に通じることでもありますが、自己流で占断できないときは、迷わずプロの占い師に観てもらうことをお勧めしましょう。

 

  • 相術(そうじゅつ)とは?

観象学とも言い、観察することで外見、形から内容を知ろうとしたものです。形態的統計といえます

手相、人相、家相、風水、姓名判断  などが挙げられます。

 

姓名=名前が?と思われるかもしれませんが、確かに「画数」を見ているのですが、数字が問題なのではなく字の相を見ているのです。

 

ちなみに、タロット専門の占い師さんが、相性でも何でもタロットで全部やります!というタイプの占い師さんも多く出てきているかもしれません。本流からするとそれはいわば「力(ちから)ワザ」ですね。あなたの気に入った占い師さんが得意の占術で力ワザを発揮するなら、それを推すのもひとつなのでしょう。

 

 

質問者がひとりいらして、「占って下さい」という内容がひとつであったとしても、その人の人生傾向、パーソナリティ分析については、命術による判断が欠かせません。相談内容のある部分には命術、別の部分には卜術、もしくは、相術を使用するといった具合で使い分けていくのです。質問者からわき出るあらゆる質問につぶさに答えていく内に、時間にすれば、二時間、三時間にも及ぶ鑑定になることもあります。これがいわゆる正式な運勢鑑定と呼ばれるものとなるのでしょう。

 

自分に向いている職業、適職に関する質問は、最も多い相談のひとつで、本来命術で鑑定すべき質問ですが、あえてタロットという卜術を使用し、引いた札の象徴から導き出せる職業、仕事の分野を提示することなども、応用的な力として身につけておくことをお勧めいたします。

 

備考)占いは、人間の種類を12タイプに分類した心理テストではありません。

 

適職、即ち、個人の気質や人生傾向についての鑑定は、本来、生年月日を用いて占断する命術(めいじゅつ)が担当すべき分野です。タロットなど道具を使って出目で判断する卜術(ぼくじゅつ)には向かないご質問を今回は扱ったことになりますが、「会社を辞めるか否か?」「転職活動はどうなるか?」など個々の状況判断、未来におけるストーリー展開を導き出すのには、卜術が優れた道具です。

 

本来、占術家は、命術、卜術を併用し、ひとつの質問に答えていくのが基本とされています。東洋占術の場合は、加えて、相術(人相、手相)の技術も求められます。質問者がひとりいらして、「占って下さい」という内容がひとつであったとしても、その人の人生傾向、パーソナリティ分析については、命術による判断が欠かせません。相談内容のある部分には命術、別の部分には卜術、もしくは、相術を使用するといった具合で使い分けていくのです。質問者からわき出るあらゆる質問につぶさに答えていく内に、時間にすれば、二時間、三時間にも及ぶ鑑定になることもあります。これがいわゆる本格的な鑑定と呼ばれるものとなるのでしょう。

 

自分に向いている職業、適職に関する質問は、最も多い相談のひとつで、本来命術で鑑定すべき質問ですが、あえてタロットという卜術を使用し、引いた札の象徴から導き出せる職業、仕事の分野を提示することなども、応用的な力として身につけておくことをお勧めいたします。

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