第5回配本 ケルティック・タロット

タロットにかいま見られる様々な思想

タロットの絵柄、15世紀の古いヴィスコンティ版には宗教的なモチーフがかいまみられる一方で、17世紀以降のマルセイユ版には、異教的、異端的な宗教的な思想がかいまみられるものとなっており、これらの集大成としてのウェイト版では、古代エジプト~ギリシア、神秘思想カバラ、錬金術、西洋占星術といった、実にもう精神世界の基本のキ、スタンダードなシンボル総なめと言った仕上がりとなり、極まりをむかえたわけですね。

とくに、ウェイト版の骨子をつかさどるのが神秘思想カバラ、その教義を封じ込めた生命の樹との関連付けは見逃せない所となります。ナディア・オフィスでは、小アルカナの授業に入ると生命の樹とアルカナの対応から学んでまいります。

さてそうしまして、「生命の樹」はカバリストのみのがめざしたものではありません。紀元前5世紀頃には編纂がはじまっていたという旧約聖書にも「生命の樹」がすでに登場していることは周知のこと。

ウェイト・タロットではアルカナⅥに描かれていますね。

男の後ろには12の実をつけた生命の木があり、女の後ろには善悪の知恵の木があります。蛇がその木に巻きついています。二人の姿は若さ、純潔、無垢、そして醜い物質的な欲望に汚される前の愛を示しています。全ての単純さにおいてこれは人間の愛のカードであり、ここにそのあり方、真実、そして人生の部分が示されています。

生命の樹とは何なのか?

「生命の樹」と言えば、ケルトの文化だという連想も然り ーー いえ、樹木を信仰し、聖なる木を持つ民族は他にも多数存在していますし、日本にでさえ「御神木」はそこここに見られるもの。

樹木崇拝とタロットの関係なども研究対象になってよかろう現代タロット学の世界ではあるのです。

さて小アルカナのスートがそういった古代において信仰の対象となった木、剣、杯、貨幣などであることに意識がおよびます。

剣と言えば聖剣伝説のエクスカリバー、杯(さかずき)と言えば、聖杯伝説と、アーサー王伝説をはじめとするヨーロッパの神話に登場する魔力を宿した聖なる道具たちが、タロットの4スートに採用されている経緯などはいまだかつて誰も解明できずにいること。タロットの4スートとアーサー王伝説をはじめとする西洋諸国の神話の成り立ちについて等、研究対象はごまんとある世界です。

4スートについて、棒/WAND、剣/SWORD、杯/CUP、貨幣/COINはあくまでも現代タロットでスタンダードとなっている英語表記です。元来、様々な呼称、そして絵柄があったカードゲームのスートなのです。

※タロットの4スートの呼称とトランプのスート対応表

 

  • 22枚のアルカナはすべてケルトの神々で構成されているケルティック・タロット
 

【The Fool./愚者】

フィンタン

【The Magician./魔術師】

万能者ルー

【The Empress./女帝】

モリガン

 

古代の宗教と信仰、ヨーロッパの古い神話とタロットの関わりなどを、こちらケルトのタロットの世界に足を踏み入れつつ、探求してみていただくのもおつなものです!

 

ケルティック・タロットによる運勢転換法

 

さてでは、ナディア・オフィス刊行「ケルティック・タロット」(ケルティック・タロット専用日本語解説書)では、せっかくですので、タロットリーディングもお楽しみいただきたいと、「運命の無限ループ11枚スプレッド」を紹介しております。

おっとこちらはケルティック・タロットではありませんが。いやなかなか好評だった一件、ぜひ動画にてお伝えできればと。。

さてここからは、タロットリーディング担当ということで、わたくしナディアが動画にて、ご案内申し上げますね☆彡

動画の上部が切れてしまっている!大変失礼を。。

画像は下記です。

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